ポケットモンスターハートゴールド・ソウルシルバー速攻レポート     本館 
最終更新 2009/09/14/ 1:03

■■警告■■ 分解・改造はすべて自己責任でお願いします。製品を改造すると、各ゲーム機会社の保障を受けることはできなくなります。

記載されている名称、または商品名は各社の商標・登録商標です。
当サイト・改造方法は任天堂株式会社および、記載されているその他の会社とは一切関係ありません。

一目でわかるまとめ:

ハートゴールドソウルシルバーのカートリッジは「歩いてわかる生活リズムDS」とほぼ同じもの。
H8マイコン
をカートリッジ内部に有する。

高速化についてのまとめ
ゲーム起動時(フィールドが表示されるまで)・セーブを行うときは1倍速で
DSに装着する水晶は1個までにする。水晶を2つ使用する三段変速は安定しない。
速度を切り替える際は高低速化どちらでも蓋を閉じてから操作。蓋をあけたまま低速化するとまれにフリーズ。蓋を閉じてから!


表:各種DSと高速化方式によるハートゴールド・ソウルシルバーの動作安定性の違い
ハード名 取り付け水晶 速度設定 動作安定性 備考
DSL 5MHz,28MHz 1,1.4,1.7倍速
×
DSL3段変速回路。速度を落とすときにフリーズすることがある。
DSL 28MHz 1,1.7倍速
水晶を一つにし、2段変速としたもの。速度を落とすときにフリーズは発生しなかった。
DSi 24MHz 1,1.4倍速
水晶一つ。速度を落とすときにフリーズは発生しなかった。

ゲームプレイ中は問題なく高速化され、快適にプレイできる。

速度を落とすときに取り付けている水晶の個数によって安定不安定が決まるようだ。水晶一個がおすすめ。(3段変速非推奨)
極端に遅くスイッチを切り替えるようなことがなければ問題ないことを確認した。

また、速度切り替え時に蓋を閉じずに行うとまれにフリーズすることがあるようだ。速度を切り替える際は高低速化どちらでも蓋を閉じてから操作するとよいだろう。


ポケットモンスターハートゴールド・ソウルシルバーってなに?
ポケモン金銀(ゲームボーイカラー)のリメイク版。
ポケウォーカーという歩数計+ゲーム機のようなものが付属し、ポケモンを連れだせるのが特徴。
ポケウォーカーについてはこちらを参照。

箱はポケウォーカー同梱のため、厚みは2倍ほどある。ポケウォーカーにはポケモンのデーターをすべて転送するような仕様のようだ。ポケウォーカー本体をなくすとポケモンもいなくなるということ。
なくした場合は復旧することができる。(マニュアル参照)



カートリッジの中身は?
カートリッジを分解・殻割りして調べてみた。


基板製造日は2009年7月ごろ。美しい基板、きちんと取り付けられたコンデンサ、的確な半田がみてとれる。

使用されているチップ、部品類:


左上8ピン
名前:M45PE40
名称:大容量不揮発性シリアルフラッシュメモリ
スペック:512KB
データーシート:http://www.numonyx.com/Documents/Datasheets/M45PE40.pdf
役割:セーブデーター保管用。ポケモンは二重化されている模様。(レポート中に電源を切ると前のデーターが読み込まれる)


左下横長
名前:Sandisk  ???
名称:マスクROM?
スペック:128Mb?
データーシート:???
役割:ゲーム本体が書き込まれている場所。読み込み専用。書き込むことはできない。


右中四角いの
名前:H8/38600R
名称:H8マイコン 16bitマイコン マスクROM
スペック:ROM 8K  RAM 512b
データーシート:http://japan.renesas.com/fmwk.jsp?cnt=h838602r_product_specifications.htm&fp=/products/mpumcu/slp_microcomputer/h8300h_slp_series/h838602r_group/child_folder/&title=%E4%BB%95%E6%A7%98%E6%A6%82%E8%A6%81
役割:センサ信号変換用。センサの制御をおこなう。
左側にある水晶振動子とR1 R2 C5 C7 はH8用のクロック発生部。

上2つ頭があるの
名称:赤外線送受信モジュール
役割:ポケウォーカーとの通信に使用される。発光部、受光部どちらも内蔵されている。

カートリッジのケース

赤外線を透過するように半透明の素材が用いられている。カッターの刃を当てると殻割り可能。

赤外線送受信モジュールを使用するために、カートリッジは予想以上に複雑な構造をしている模様。
マイコン搭載、水晶振動子までこの薄いカートリッジに完全内蔵している。すごい。




参考として、歩いてわかる生活リズムDSのカートリッジを割ってみた。
このゲームも画面のない歩数計のようなものが付属し、赤外線で通信可能。


ほとんど同じであることが分かる。(容量が多少異なる) 赤外線モジュールはやや厚みがあるため、工夫して取り付けられている。
つまり、ポケモンのカートリッジはほぼ「歩いてわかる生活リズムDS」のハードウェア面と同じであることがわかる。





高速化について

高速化についてはちょっと注意が必要。
検証環境:DSL・DSi使用、28MHz、24MHzでテスト。

どちらもゲーム中は問題なく高速化され、快適にプレイすることができる。

ただし、ロード・セーブ・ゲーム起動時にまれに問題が発生することがある。(全く発生しない場合もある タイミング?)
1.7倍速のほうが多いように感じる。うまくいかないときは1倍で起動、ロードしてから高速化してみよう。

まれに、高速化している状態での起動と、データー読み書き中にフリーズすることがある。(個体差かも?報告求む)
「データーが読み込めません」というようなメッセージが表示される。(またはセーブがいつまでたっても終わらない・データーは2重化されているためひとつまえのセーブに戻る)

発生箇所はバトルレコーダーを開いたときもフリーズすることがある。
まとめると、高速化した状態でセーブデーターが保存されたフラッシュメモリにアクセスが行われると、まれにフリーズすることがあるようだ。


ただし、高速化した状態で一度完全に起動、読み込みまでしてしまえば何度セーブしてもフリーズしないようだ。(検証中)
スリープなどをしてしまうまでは維持されるようだ。
再現性があいまいで、原因がよくわからない。しかし、プレイ中には何の問題も発生しない。現在調査中。


対策としては、セーブするときには1倍速に落とすと安心である。三段変速(水晶2個)はフリーズしやすい。(水晶一個・ 1倍・1.7倍速のような設定は安定する。)

間違えて高速化した状態でセーブしてフリーズしたとしても、データーは2重化されているため、ひとつ前のセーブポイントに戻る。
高速化されている本体でプレイされる方は、ゲームを進める前によくテストしてから遊ぶことをお勧めする。


■■警告■■ 分解・改造はすべて自己責任でお願いします。製品を改造すると、各ゲーム機会社の保障を受けることはできなくなります。

記載されている名称、または商品名は各社の商標・登録商標です。
当サイト・改造方法は任天堂株式会社および、記載されているその他の会社とは一切関係ありません。



本館 サイトトップへ戻る